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組織再編成の税務は資本がキモ@新設分割

・2009-09-26

tag : 法人税 /お仕事 /*宿題* /

 前回に引き続き、今度は税務の処理です。

まずは適格か非適格かの判断

 組織再編成で企業がくっついたり離れたりする場合には、何はなくとも適格か非適格かの区別がとても大事です。適格合併・分割…として取り扱われるか、適格合併・分割…として取り扱われるかで課税関係が天と地ほど違います。

 厳密にやるととっても複雑ですが、それぞれの違いをカンタンにするとポイントは2点。

適格非適格
・帳簿価額で資産が移転・時価で資産が移転
・株主に課税なし・株主に課税あるかも

 これは、条件に該当していればどんな会計処理をしていても変わらない税務だけの取り扱いです。持分の結合で会計処理をしていようが、取得で会計処理をしていようが適格なら帳簿価額、非適格なら時価で処理を考えます。だから、会計処理と税務処理が違うことが往々にしてあるので税務別表調整がたくさん必要になってきます。

 株主に関しては、形はどうあれ株を譲渡したと考えるのが税法なので、都合上、譲渡による所得課税を考えないといけません。

適格のポイントは利益積立金額を引き継ぐということ

 ともあれ今回は適格の新設分割です。中小企業で非適格に持って行くのは、損出しをする場合だけだって聞いたことがありますがどうなんでしょうか。適格の場合に一番ポイントとなるのが利益積立金額を引き継ぐということです。利益積立金額とは、今まで獲得した所得の蓄積のことで、税務上の内部留保といえばいいでしょうか。これを引き継ぐことによって結果的に株主の課税がなくなることとなります。

 では、引き継ぐ利益積立金額はいくらになるかですが、会社分割の場合、基本的には次の計算式で計算します(法人税法施行令第九条11項)。

           移転資産の帳簿価額から移転負債の
           帳簿価額を減算した金額(※1)
分割法人の分割直前×────────────────(※3)
  の利益積立金額  資産の帳簿価額から負債の
           帳簿価額を減算した金額(※2)

※1 つまり、移転した資産負債の簿価差額
※2 つまり、移転前の資産負債の簿価差額
※3 分数の小数点以下3位未満は四捨五入

 要は移転した資産負債に対応する部分の利益積立金額を引き継ぐという形になります。合併の場合だったら、被合併法人の直前の利益積立金額をまるっと引き継げばいいので計算が楽なんですが、分割の場合には資産負債の帳簿価額が変わったりすると最初から計算し直しになってしまいなかなか手間がかかります。

しかし、△の利益積立金額は引き継がない

 今回、適格分割の取り扱いを調べていて初めて知ったのですが、分割直前の利益積立金額がマイナスの場合には分数の部分をゼロとするカッコ書きがあるんですね。つまり、適格なんだけど利益積立金額を引き継がないという結果になるようです。当然、引き継がない分は資本金等の額が増加することになります(法人税法施行令第八条6項)。

 債務超過の場合には利益積立金額がマイナスのことが多いです。そういった会社が優良事業を切り離したりするのに会社分割を使ったりしますが、利益積立金額がマイナスである場合、優良資産の移転で増加する資本は全額が資本金等の額ということになります。

 仮にマイナスの利益積立金額を引き継いだとしたら、増加資本は決まっているので、差額でもっと資本金等の額が増えることになりますね。資本金等の額が大きくなると地方税の金額が大きくなってしまいますからちょっと有利不利ですね。

余談)ところで合併の場合は?

 分割の場合はマイナスの利益積立金額は引き継がない、ということですが、合併の場合にはどうなのでしょうか。条文を見てみると引き継がないとは書いていません。ぜーんぶ引き継ぐということでよいのかな?また調べてみる必要がありそうです。

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